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頸椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア同様、多くの人たちが悩まされている症状として頸椎椎間板ヘルニアがあります。私たちの首の部分を構成する7つの椎骨(ついこつ)…これを頸椎(けいつい)と言います。そして、頸椎は最も可動域が広い部分でもあります(頭を上下左右、様々な方向に動くことができます)。その頸椎椎間板が「脱出(髄核が飛び出す)」「膨隆(繊維輪に亀裂が生じる)」になることで、神経を圧迫し様々な症状を引き起こすことを頸椎椎間板ヘルニアと言います。
頸椎椎間板ヘルニアは腰椎椎間板ヘルニアと違い、比較的発症年齢が高いと言われています(40歳代以上)。それが考えられる原因として…加齢による老化現象だと言われています(他の原因として外傷性)。

加齢による老化現象…椎間板は人間の身体の機能の中でも、早くから老化が始まる部分です。若い頃は椎間板に潤いがあり、弾力性にも優れています。しかし、加齢になれば水分が奪われ弾力性も失われて…少しの衝撃で頸椎椎間板ヘルニアを発症することに…(頸椎椎間板は一番小さいため、年齢を重ねると急激に衰えます)

外傷性…交通事故・打撲・スポーツ等々、外傷的要因で頸椎椎間板ヘルニアを発症することを言います。頸椎椎間板は非常に細い首の部分にあり、その上に重い頭を抱えていることになります。それ故、ほんの小さな外傷的損傷が、徐々に悪化して頸椎椎間板ヘルニアを発症する場合もあります。また頸椎部分に急激な力が加えられた場合も、頸椎椎間板ヘルニアを発症します(≒むちうち症…ヘルニアではありませんが、遠因と考えられます)。

頸椎椎間板ヘルニアの痛みは、首の痛み・肩の凝りといった軽度の運動障害ものから、肩甲骨から腕全体に痛みを感じる・痺れを生じるといった重症のケースもあります。
そして頸椎椎間板ヘルニアの場合、人間の身体の神秘性を感じることもあります。
例えば右腕に痛みを生じ、右腕の動きも鈍くなった場合、頸椎椎間板は左側に損傷(圧迫)を受けたことになります。人間の脳…右脳は左側を司り、左脳は右側を司ります。つまり頸椎そのものの痛みではなく、上半身のいずれかの部分が痛みの症状を発症させるようなのです。
また、知覚神経(=熱い・冷たいという感覚)を頸椎椎間板が圧迫すると、感触はもちろんこと、熱さ/冷たさに対して鈍くなります。そして、熱いもの⇒冷たい・冷たいもの⇒熱いと感じてしまうこともあります。

頸椎椎間板ヘルニアはよほど重症のケースでなければ、四十肩/五十肩と良く似た症状を引き起こします(発症する年代も同じ)。もちろん、頸椎椎間板ヘルニアと四十肩/五十肩の治療方法は違うわけですから、まずしっかりした治療院で受診することが早期治癒の大前提になります。