椎間板ヘルニアは完治しない？！？―再発防止について―
治療院で椎間板ヘルニアを発症したことが分かった時…「もしかして、もっと酷くなれば歩くことが出来なくなるのでは？」「何とも言えない腰の痛みが、一生続くのではないだろうか？」…こうした不安な心情に陥ってしまう方は、案外多いような気がします。確かに潰れてしまった椎間板が、完全に元通りになることは難しいと言えます。しかし、きちんと椎間板ヘルニアの治療さえすれば、数ヵ月～半年程度で治癒する場合がほとんどです。ただし「何をもって、治癒なのか？」…それには個々の捉え方・希望等々が関係してきます（だから完治⇒治癒という言葉を使っています）。どちらにしても、悲観的気持ちを持ち続けて治療をすれば、良くなる症状も一向に良くならないことも…椎間板ヘルニアは、きちんと対処さえすれば必ず治癒します。
また、腰痛の痛みを椎間板ヘルニアと思わず、そのまま放置（我慢）していると…３～４ヵ月で約６０％の人が「自然と痛みが治まってしまった」…こういう事例も報告されています。何故、こうした（自然行為）が起こるのでしょうか。理由として、こういうことが考えらます。身体の痛みに対する防御策として＝背骨の構造自体が、脊髄神経を圧迫しないように変化する（＝痛みに対して鈍くなる・椎間板が炎症を起こしにくくなる）…それとよく言われますが、人間本来が兼ね備えている自然治癒力によって、症状を治癒させてしまう…こう考えると、人間の持つ力は本当に計り知れないものだと、改めて感じてしまいます。
先ほど、椎間板ヘルニアは治癒すると言いました。しかし一度治癒したからといって、二度と再発はしない？と聞かれれば…もちろん、しないと断言はできません。再発の危険性はあります。何故なら、再発の危険性は個人の対応にかかっているからです。つまり…再発は椎間板ヘルニアを治癒した時点で、いかに日常生活＝生活習慣を根本的に見直し、改善できるかにかかっているからです。当然、椎間板ヘルニアが治癒しても以前と同じような生活習慣を繰り返していれば、再発するのは間違いありません。「何故、椎間板ヘルニアを発症したのか」を自分自身に問いただし、生活習慣を改めれば二度と再発することはありません。
どちらにせよ椎間板ヘルニアを予防するうえで、「正しい姿勢に取り組む」ことが重要なポイトンになることは間違いない事実です。そして、椎間板ヘルニアの痛みが身を持ってわかった人であれば、何をすればいいのか、自ずとわかっていると思います。