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ヘルニアの種類

私たちが最も聞き慣れているヘルニア…それは椎間板ヘルニアだと思います。椎間板ヘルニアは椎間板の髄核が飛び出すことで、神経を圧迫させる症状を伴います。
しかし、ヘルニアにも様々な種類があることをご存知でしたでしょうか(ヘルニア=飛び出す…いろいろな原因によって、いろいろな部位から飛び出す)
ここでは、ヘルニアの種類、そしてその症状を取り上げてみたいと思います。
ヘルニアは、ある程度年齢を重ねて発症する症状ではありません。何故なら、赤ちゃんもヘルニアを発症するからです。それが臍ヘルニア(さい)です

・臍ヘルニア…赤ちゃんはへその緒が取れると、お腹に力を入れて「オギャーオギャー」と一生懸命泣こうとします。その時、お腹全体(特に腸の部分)が盛り上がります=おへそが盛り上がる(でべそ)…これが臍ヘルニアと言われる症状です(稀に内蔵器官が飛び出ることも…)。

以下は、誰にでも発症しうるヘルニアです。

・太腿ヘルニア…足とお腹の境目には、鼠径靱帯があります。その鼠径靱帯の下から内蔵の一部が飛び出し、皮膚の下が膨らむ症状を指します。
・食道裂孔ヘルニア…本来、食道と胃の接合部分は、腹腔内に位置しています。しかし、その場所がずれてしまう症状を食道裂孔ヘルニアと言います。症状としては、食べた物が逆流・詰まってしまう(つっかかる)…
・横隔膜ヘルニア…横隔膜ヘルニアは3種類ありますが、ここでは「外傷性横隔膜ヘルニア」を取り上げます。横隔膜の役割は、胸の気圧を管理することです(横隔膜が下がると空気を吸い込み、上がると空気を吐き出します)。しかし胸に強い衝撃を受けた時、横隔膜が裂けてしまう場合があります。そして、今まで横隔膜によって区切られていた臓器が飛び出してしまう…この症状を、外傷性横隔膜ヘルニアと言います。
・脳ヘルニア…脳ヘルニアは、最も恐ろしいヘルニアかもしれません。何らかの原因によって頭の中で出血⇒出血した部分が脳を圧迫することで、脳を押し出そうとする症状を言います(しかし、頭蓋骨・脳膜があるためはみ出る部分がないため、脳全体に圧力がかかり危篤状態に陥ることも…)。

他にも様々なヘルニアがあります…「胃ヘルニア」「小児ヘルニア」「嵌頓ヘルニア(かんとん)」「内ヘルニア」「鼠径ヘルニア(そけい)」「腹壁ヘルニア」「「閉鎖孔ヘルニア」…
私たちはしっかり頭に入れておかなければなりません…ヘルニアは赤ちゃんから成人の男性/女性、そして身体のすべての部分に発症しうる症状であることを…そして、身体の弱った部分に出来やすいということも…