椎間板ヘルニアの予防―子どもたちへ―
私は身長182cmあります。幼少の頃、特にずば抜けて大きかったので、母親にいつも注意されていました「姿勢が悪いと、背骨が曲がってしまうよ!もっとシャンとしなさい。」…今考えると、この言葉は日課のように言われ続けてきたように思います(小学校高学年まで)。しかしそのお陰で、猫背にもならず持病として腰痛(椎間板ヘルニア等々)を持たなかったのだと思います。
では、最近の子どもたちの腰痛事情はどのような感じなのでしょう。
実際昔と比べると、信じられないくらい子どもたちが椎間板ヘルニアの症状を持っているのです。「猫背・身体の歪み・ダラダラ歩き」…子どもたちの悪い姿勢の習慣化は、ある意味、子どもたちのせいではありません。親御さん・先生たちの怠慢に他なりません。何故なら、子どもたちは自分たちの姿勢が悪いことに、気付いていないのですから…。大人になってから姿勢を改めようとしても、(矯正は)非常に根気のいることです。子どもの頃からきちんと注意することで、椎間板ヘルニアなどの腰痛は未然に防ぐことができるのです。そして腰痛を未然に防ぐためにも、私たちを含む親御さん・先生たちは、子どもたちが発するSOSを見逃してはいけないのです。子どもたちが姿勢を悪くする原因は、物理的・動作的なものが全てではありません(=身長が高いから猫背になる)。例えば、勉強をイヤイヤしている子どもたちの姿を観察してみると、頬杖をつく・異常に前屈みになるといった姿勢になっています。この姿勢を続けると、背中が丸くなる・背骨が曲がる⇒椎間板ヘルニアの予備軍になってしまいます。
また、学校でずっとうつむき加減でいる子どもたち=いじめにあっている…先生たちはそういった子どもたちの情緒不安定な気持ちの部分も、しっかり見つけてあげてください。いじめの原因が分かれば、そこを治して元気な子どもたちへ戻す…そうなれば、子どもたちも胸を張って学校生活を楽しむことができます(もちろん、将来の腰痛を防ぐことにもなります)。
私たちは「子どもたちの心の現れの1つが、身体に現れている」ことを察知しなければなりません。それが「言葉に表現されない、子どもたちのSOS信号」なのです。とにかく「ちょっとしたことでも気付いた時点で注意する」ことが重要です。それが子どもたちに対する思いやりであり、私たち大人の義務でもあるのです。物理的・動作的・精神的部分をしっかり把握すれば、「椎間板ヘルニア予備軍」は激減…そして元気な子どもたちの姿が、学校生活をより明るいものにするのは言うまでもありません。