腰椎椎間板ヘルニアの画期的な治療薬「KTP-001」が、発表されました。
KTP-001は、山梨大学大学院:波呂浩孝教授/横浜市立みなと赤十字病院:小森博達副院長の発明に基づき、一般財団法人化学及血清療法研究所:理事長/宮本誠二氏が共同開発(創製)した薬剤です。
いったいKTP-001は、難攻不落の腰椎椎間板ヘルニアにどのような画期的な効果をもたらすのでしょうか。
私たちの体内には、ヘルニアを自然退縮させる酵素(マトリックスメタロプロテアーゼ)があります。
KTP-001はマトリックスメタロプロテアーゼと同じ構造を持つタンパク質のことであり、KTP-001を直接椎間板に注入することによってヘルニアの退縮を早める効果があるのです。
さらにKTP-001の優れた効果として…
○同じ構造を持つ酵素だから、アレルギー反応(副作用)といったリスクを軽減することができる。
○手術の代替治療法として期待されている(注射をするだけなので、入院をする必要性が無くなる)。
○(当然)腰椎椎間板ヘルニアを発症した患者さんの身体的負担を軽減することができる。
今後の方針として、KTP-001は日本だけでなくアメリカにおいても臨床試験を実施することが考えられています(海外ライセンス企業の検討)。
このように腰椎椎間板ヘルニアの治療薬は、劇的に変化を遂げているのです。
そして、早くKTP-001が治療薬として使われるようになることを願っています。